ほえほえ読書

おおきく振りかぶって15巻(←細かい読み込みの腐女子様、素敵)
1年生10人チームの夏の甲子園大会予選、終了。落ち込む暇もなく、何を目指すのかを共有せねば!とチームが結束し、次なる段階を目指す様が描かれる。
負傷した捕手阿部が、頼りないエース三橋と心を通わす場面や、才能がある天真爛漫な田島なのに心遣い等など、10人それぞれがもがき、でも次へ進むぞ!という前向きな展開が、やはり頁を繰らせます。朝日新聞漫画紹介によると、本作は野球漫画に新たな女性読者を増やしてるそうな。


八甲田山死の彷徨(←わかりやすい、舞台女優さんの解説)
幼き頃にこの映画予告?を見て、ひたすら寒そうで怖かった記憶あり。
明治35年、北海道の旭川観測史上最低の−41度を記録した日、青森県八甲田山にそれぞれ東と西から入った2つの陸軍部隊がありました。弘前31連隊(11日の縦走コースで小隊38名)と青森5連隊(3日で中隊210名に編成外の大隊本部9名)です。前者は1人の怪我人を出して完走。後者は199名の死者を出し、救出された者も3人以外は凍傷のため四肢等切断という甚大な被害を出す。
組織論や準備の大切さをこの作品から説くスピンオフも多いらし(←足で稼いだ素晴らしい情報が集約されたぺえじ)。青森隊失敗の批判をかわすためか、当時は弘前隊の成功は喧伝されなかったという話も聞きました。現存しない「軍」というものが当時の社会でどんなに大きい存在だったのかをおぼろげながらも感じることができて、興味深く読みました。日露戦争を目前に増強をめざす軍が、いかに尊大で硬直化しつつあった組織だったかということがわかります。
相方本棚から得ての初読。冬山の峻烈さが文章から伝わって、読んでるだけでクーラーいらずです。夏の読書におススメ。


隠岐ノ島旅スケッチ
隠岐の、島旅スケッチ?それとも、隠岐の島、旅スケッチ??
描いた場所をきちんと地図に落としていて、各スケッチに小文がつくので旅情が駆り立てられます。行ってみたい〜。空は彩色されずに紙色なのですが、たぬき氏に見える空はどんな色なんだろ、と見てみたくなりました。


あと、社の本を数冊。