ひむひむ読書

料理本って、図書館にはめちゃたくさん並んでて、本のつくりを勉強するのも楽しい。ていうか、こゆ本こそおそばにって気がするのに、なんで図書館に充実してるんか、謎。


京都吉田屋料理店(←お店のぶろぐ)
まだ行ったことのない、気になるお料理屋さんの本。京料理にアジアンテイストを加えたという点で、画期的なお店なんだろと思いました。盛り付けは決して洗練されてないように感じましたが、そこがまたあったかおばんさい気分をまとって、食欲がわいた。


フィンガーフード
ちょいとつまめるパーティーフードって人気だよね……と見てみた。うーーん、あまりぴんときませんでした。お料理はともかく、手を汚さずにスマートにいただける工夫のある献立もあるのだけれど、お寿司や茶巾や揚げ物は、素手でいただきたくないなあ。このあたりの感覚は個人差ありそうだけれども。


連合赤軍「あさま山荘」事件
リアルタイムで見ていた母マルヨから、時折話を聞いていたこの事件。
たしか大学生の時、江坂クレヨンハウスで永田洋子の本をパラ読みして、汗と震えが止まらなくなったのを思い出した。
体制側からの、そして映画原作として話題だった本書は、アマゾン評価にあるとおり、微妙です。
死者を出したことや、犯人側に一滴も思いを割いてない点については、立場上そうかも、と思いはすれど、結局こゆ時局にあっても書きたいのは組織内の序列(とそれを上手く読んだ俺ビバ!)なんだ……とがっくり来ます。書かれたこと以上に、書かれなかったこと・人についても思いをめぐらせてしまうという点では読んでもええかも。


本に読まれて (中公文庫)

本に読まれて (中公文庫)

本からふと車窓に視線を移したときに、流れる風景を、今読んでいた文体で脳内表現することってない? N吉はよくありまして、この本にもやられました。国際結婚後、イタリアで翻訳業開始、夫の死後帰国して、日本で翻訳やエッセイを手がけられていた方による、死後に出た書評集です。
海外文学の他、読んではる日本人の本が、槙ふみひこ氏だったり、まつやま猛氏だったり。都市というものに、とても鋭敏な感性をもってらした方なのでせう。森まゆみ氏の出自による眼差しのあり方をほどいたり、アレクスカー氏の性急さを心配したりと、視野広く、かつ硬質な文体でガンガン読ませます。いやたぶん20年かかってもこの本に書かれていること全部は理解できない気がするのですが、こうやって(死後にも関わらず)惜しげもなく両手を広げてくださっていることが読めるところに、文章というものの価値があるのだ。