上野千鶴子/杉浦日向子/ヒラリー・ボイド/野末和志

女ぎらい(←紀伊國屋は見やすい)
装丁からしてチクチク怖い。ミソジニーとはどういうものか、どう乗り越えていくべきかを綴った連載のまとめ。
これまでよく理解できなかった東電OL事件。おもしろおかしく取り上げるマスコミの存在は知っていたけれど、彼女に自分を投影した男女雇用機会均等法第一世代の女性たちの声がたくさんあったことを初めて知った。
攻撃的な一冊のように感じるむきもあろうと思うが、知ること、考えること、まわりの人と話すこと、そうやって自分の周りの小さな世界を変えていくことしかないと、彼女の著作はいつも背中を押してくれるように感じる。え、わしだけ?


二つ枕
江戸の伝道師による吉原漫画。流れる空気までを味わう教養がなくて残念だけど、それでも、コマの中にきちんと描かれた調度や行事が、おそらく調べに調べられて描かれたのであろうことは読み取れる。
時代小説をいくら読んでも、知らないものの想像はあやふやになってしまいがちだけど、絵のもつ情報量の多さというのは素晴らしいなあ、と改めて思った。


ワーキングウーマンのための出産ガイド(←データがないよりマシですかね)
せっかくなのでこんな本を図書館で借りてきた。相方には「また、ネタ好きな……」と言われる始末。いやまあそうなんだけどね。
びっくりしますよ、翻訳本なんですよ、これ。なんで制度とか違うのに、翻訳して売れると思うのか……いや、売れなくてもいいのか? 企画が通った経緯に非常に興味の沸いた一冊でした。


アパレル素材 服地がわかる事典(←「実物がないとわかりません」というレビューに大笑い)
母マルヨはたいそう生地に詳しく、店頭で触っただけである程度わかるようじゃが、N吉には全然わからぬ。作ってほしい服のデザインと生地の色柄だけ選んでも、「その生地は向かない」と却下されること多し。
そうなんだよな、デザインと生地には相性っつーもんがあるんだもんな。ってことで図書館で借りてパラパラとめくってみたのだけれど、やっぱこの類の本は座右にないとダメっすね。ハンディなものが一冊欲しくなりました。どんな本がいいのか、ちょっと調べてみよ。