LOVELOVEあいち6

あいちトリエンナーレ2010、最終回です。たぶん。
昨日回れなかった長者町会場(←こちらにとてもお世話になりました)の3箇所の有料ゾーンへ。ちょっと並んだけれど、こりゃ仕方ない。
長者町会場スタッフさんたちは、皆さんとっても生き生きして気持ちよく「わてらが祭りを盛り上げるで」(←すまん、大阪弁)なふんわりとした気概にあふれてて素敵だった。芸術系大学の方たちでしょうか? こういった芸術祭には作品の次に人手が欠かせず、現場の対応ひとつで来街者の印象が左右されることもあると思う。炎天下、並ぶ人や迷う人を気遣ったり、質問にもはきはき答えてくれはったりと、みんな自分のできることを最大限がんばってはるように思えた。ありがとうございます。あなた達のおかげで、とても楽しめました。
←駐車場さえアート


万勝S館はスケルトン状態になったビルの各フロアにインスタレーション。ここはまあ、想像の範囲内。


スターネットジャパンビルには驚いた。奥に長く伸びる敷地、奥の部屋は和室だったり、奇妙な建具がついてたり。真ん中の部屋はなんと1階の天井がなくて、2階の棚から直接反物を落とせるようになってる(=いちいち階段で持っておりてたら間に合わない時代だったってこと?)とか、3階の無理やり水引いたトイレ?とか、屋上とか。使われなくなって久しいのか、これらの空間がもつ大きすぎる存在感に、渡辺英司の作品ががっつり食い込んでました。
    


こういう場所を借りれた、ってことが、この街で活動してきはった方たちにとっては何よりの成果だ。


長者町繊維卸会館は、最後に訪れるのにふさわしい会場でした。
角地に建つ、木造二階建てみたいな建物。階段を上がれば、長い中廊下に左右に小さい部屋がずらっと並んでる。不思議なつくりだったので係の方に聞いたところ、町内に土地は持てない駆け出しの商人さんたちが、今で言う3坪ショップみたいに間借りして商売できるように使われていた建物なんだそうです。当時から、そんな互助の仕組みがあったんや。無理から窓を作って明かりをとったり、共同炊事場らしきところがあったりして、建物の中にいるだけで当時の空気を体験できるみたいな気がする。そこに、当時に思いを馳せつつな映像・展示がなされてて、興奮した。街に染み出るアートはこうであって欲しい!
    


ほてった気持ちを冷ますべく、えびすビル3のパン屋さんグルマンヴィタルへ。500円以上購入で珈琲付きなのでおいしい甘パンをいただきながら道行く人を眺める。若人達がポケットマップを手に通り過ぎる。来街者にはこの町のおもしろさ、そして住民にはこの町のもつ潜在的な力が伝わればいいなあ。あ、後者には力が伝わるだけではだめで、新たな世代・使い方に対する積極的な関わり方が出てきてほしいです。


名駅地下街をぶらぶらして、空いていたこだまの自由席でのんびり京都へ帰る。名古屋は近くて楽しい町。また行きたい。