一年点検

楽町楽家については、一休みして、家のことを。

今住んでいるこの町家では、N吉入居前から、大家T氏による改修が、京町家作事組により行われていました。
作事組が扱った物件には、一年点検があります。

T氏より連絡を受け、改修設計者でもあるT氏、施工A氏、オブザーバーS氏、立会人U氏にお越しいただきました。店子にすぎない我らが当事者でええのかしらん等と思いつつ、先に一年点検を終えられたM氏ご夫妻にもご助言いただき、レジュメを準備。基本的に気分よく住まわせていただいているのですが、気になったところを箇条書きにしてみました。

1.路地の樋から雨水溢れ。表借家の壁が破損
2.洗濯場の壁・天井の隙間から雨風吹込
3.庭から洗濯場への雨水流れ
4.洗濯場排水枡からの雨天時臭気
5.台所壁の穴
現場で追加、6.襖の調整

樋修理中↓

いずれも改修工事による不具合ではなく、暮らしていくうちに気づいたことなので当事者の皆様方にはうるさいかも、と心配していたのですが、「N吉さんに言われたらしゃーないなー」「やり残したとこやなー」「安うしといてなー」な言葉が飛び交い、修繕していただけることになりました。皆様、ほんとにありがとうございます。


ちなみに入居時改修箇所は不具合なく、施工精度も高く、満足して暮らしています。そして改修するだけで終わらず、きちんとバックアップをしてくださる作事組&大家さんへの信頼度が増しました。
作事組ができたときの問題意識に「大工のお出入り制度」がすたれたことによる危機感があったように記憶していますが、こうして新たな形で町家を生かしていく仕組みが機能していることに「まだまだ京都は捨てたもんやない」と思った次第です。
今後とも、皆様どうぞよろしくご指導くださいまし。